Monthly Archives: 3月 2015

世界に誇る氷見の漁法

時折、氷見漁港魚、魚市場を訪れる機会があります。
今の時期は、真鰯、マイカ、カワハギなどお馴染みの魚たちがピカピカ、ピチピチ輝いています。
セリ人、仲買人など大勢の人たちが次々と売買していく無駄のないシステマチックな動きにはいつも感心させられます。

氷見漁港では早朝から定置網漁などの漁船からどんどん水揚げされていきます。氷見の主な定置網漁は沖に仕掛けた定置網まで約2、30分。網を起こして水氷の入った船倉に新鮮なまま魚を沖締めにし、新鮮なまま氷見漁港で水揚げされます。
そして水揚げ後すばやく競りにかけ、鮮度を保ったまま出荷されます。このスピード感が大切で、氷見の魚の価値を高めている重要な要素となっていることは言うまでもありません。

本番の登壇者になることはできませんでしたが、2年ほどまえに、とあるプレゼンイベントのオーディションで氷見の定置網について発表させていただいたことがあります。
氷見に400年以上前から伝わる越中式定置網は、氷見が世界に誇ることのできる自然と共存してきた漁業の方法です。
この定置網の方式では、網に入った8割の魚が自然に逃げていき、水揚げされるのは残りの2割程度です。
一見非効率に見えますがこのやりかたを通すことで、水産資源を根こそぎくとり尽くしてしまうということがありません。
自然の恵みを必要なだけいただくという、古くからの知恵で、里山と里海の循環。捕り過ぎない、資源管理にすぐれた、持続可能な漁法なのです。
発表のときに利用したプレゼン資料のファイルが偶然出てきました。ご笑覧いただければ嬉しいです。
写真や図が中心になりますが、実際に氷見ではJICAの研修も受け入れ、定置網を国際的に広めていくことに貢献していることも感じていただけるものと思います。
実際に、タイやインドネシアでの操業も始まり、氷見から漁師さんが定置網の敷設や操業指導に行かれています。南米ではコスタリカでも敷設にチャレンジしたことがあります。

氷見の定置網も、大型定置網はまだいいのですが、中型、小型定置の後継者不足の問題が指摘されているそうです。
昔の定置網はわら縄や麻縄を使い、農業とも繋がっていました。昔ながらの自然素材を活用した定置網漁は、貧困問題や食糧問題で深刻なアフリカなどにインフラとして輸出することも可能であると思っています。
地元の産業として、また世界貢献できる可能性を秘めた定置網漁は氷見にはなくてなならないものです。これを守り、さらに発展させていくのも大切な仕事であると再認識しています。

全国中学生ハンドボール選手権大会で思い出されること

今年の春の全国中学生ハンドボール選手権大会が、地元チーム同士ので決勝戦という素晴らしい展開で無事閉幕しました。
氷見での開催が今年で10回目となり、毎年、全国から氷見にお越しになり、地元に帰って氷見での体験を伝えていただいています。

全力でがんばった中学生の皆さんはもちろん、大会を支える皆さんも、無事に終了ということで、ほっとしておられるのではないでしょうか。
無事ということで思い出されるのは、以前の大会中に、参加選手の生徒さんに嘔吐と下痢が続き、ノロウィルスの疑いがでたときのことです。
もしこれが他の生徒さんに感染すれば大変なことになるので、感染を未然に防ぐため、急遽試合会場施設内のすべてのトイレや施設内を翌日の試合開始まで夜中に消毒して回ったことがあります。
沢山の運営関係者の方々のご苦労があって大会が成り立っていることが改めて思い出され、関係者のみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
その時は幸いなことにノロではなかったのですが、全国から集まってもらった選手や応援で来ていただいたご家族や学校関係者のみなさんの安全を確保するのが真っ先の仕事になります。

いまこうやって10回目を迎え、ついに地元チーム同士の決勝戦という展開にまでつながったことは非常に感慨深く、日頃の練習や指導といった、氷見のハンドボールを支える皆さんの地道な努力の結晶です。
ますます継続して、全国に氷見の名前を発信しつづけていける様に願うものです。

事務所を移転しました

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お知らせの通り、本日より事務所を移転いたします。
先ずは、新しい事務所の開設のための準備中のスナップと、がらんとした事務所内です。
ここを拠点に、しっかりと「熱意」を伝えていければと考えております。